円形脱毛症|クリニックファーストエイド

円形脱毛症
円形脱毛症

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円形脱毛症とは

円形脱毛症とは

円形脱毛症は、その名の通り円形または卵形に脱毛が見られることが特徴です。脱毛箇所の範囲や数などによって、以下の5つのタイプに分類されます。

単発型

脱毛が1カ所に起こるものを指し、約8割の方が1年以内に治癒するため、軽度な症状とされています。頭髪だけでなく、まゆげや体毛などにも発生する場合があります。

多発型

単発型から移行して複数箇所に脱毛が起こるものを多発型と言います。再発を繰り返しやすくなったり、複数の脱毛箇所がつながって脱毛範囲が大きくなったりします。

蛇行型

耳のまわりや首筋近くなど、生え際に沿って脱毛が広がるタイプです。治療期間は複数年になることがあります。

全頭型

頭部全体が完全に抜け落ちてしまうタイプで、自力での改善が難しいと考えられています。治療が長期にわたることも多いので、ウィッグなどを使いながらうまく付き合う方法を検討します。

汎発型

最も重度と言われ、頭髪だけでなく、まゆげやまつげ、ヒゲ、わき毛などが抜け落ちてしまいます。

円形脱毛症の原因

自己免疫疾患

何らかの原因で免疫機能に異常が生じ、毛根を異物と間違えて攻撃してしまうことで脱毛が起きると考えられています。しかし、異常が生じる原因はわかっていません。
また、甲状腺疾患や尋常性白斑などの疾患と円形脱毛症が併発する例もあります。

アトピー素因

円形脱毛症患者の40%以上がアトピー性皮膚炎やアレルギー性鼻炎、気管支炎などの既往歴を持つと言われています。円形脱毛症との具体的な関係は明らかになっていませんが、患者の半数以上の家族にアトピー素因が確認され、深い関わりがあると考えられています。

精神的ストレス

ストレスによって交感神経の異常を来たすことで、脱毛が起こると考えられています。毛根への栄養補給を妨げたり、自己免疫疾患や内分泌異常などの病気を誘引したりするなど、ストレスによる身体への影響は様々なものが指摘されています。

遺伝

円形脱毛症患者の約8.4%に同じ病気を抱える家族がいる、1親等内での発症率はその他の10倍に及ぶなどの報告があり、遺伝的要因は大きいと言えます。

女性ホルモンの減少

妊娠中や産後の女性ホルモン値の変化も、円形脱毛症の原因になると言われています。アトピー素因を持つ場合はさらに可能性が高くなります。

円形脱毛症の治療

内服薬

ステロイドや抗アレルギー薬などの内服で改善をはかります。重症の円形脱毛症治療のために、JAK阻害薬という新しい飲み薬も出ています。

外用薬

ステロイドやミノキシジルなどを塗布します。軽症~中等症の方に発毛が見られたと報告されています。

局所免疫療法

意図的にかぶれを起こさせ、発毛を促す治療方法です。アトピー性皮膚炎の方は一時的に症状が悪化する、蕁麻疹やリンパ節腫脹などの副作用が見られることがありますが、有効性があるとされる治療法です。

ステロイド局所注射

免疫機能を抑制するステロイドを注射する治療法です。強い痛みを伴い、注射部位が陥没する場合があるため、注意が必要です。

子供の円形脱毛症

円形脱毛症患者の4分の1は15歳以下の子供だと言われ、髪の毛が抜けるというショックや、からかわれてストレスを抱えるなど、精神的な負担の大きい病気です。将来への不安から、保護者の方が過敏になるケースも多く見られますが、焦らずじっくりと向き合っていくことが何よりも大切です。
また、自分で髪を抜いてしまう「抜毛症」と混同しないことも重要です。それぞれに適した治療法のご提案やウィッグの検討など、円形脱毛症との向き合い方は当院でしっかりとサポートいたします。気になる症状があればご相談ください。

なお、当院ではキッズ外来も行っておりますので、お気軽にご相談ください。