喘息|クリニックファーストエイド

喘息
喘息

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喘息とは

喘息とは

喘息とは、空気の通り道である気道に炎症が起こる病気です。喘息患者の気道では発作がない時でも炎症が起きており、少しの刺激にも反応して咳やたん、息苦しさを感じます。

日本の喘息患者は、1960年代には大人も子供も1%前後でしたが、現在では倍以上に増加しています。アレルゲンの増加や大気汚染、化学物質などが増えたこと、反対に清潔すぎる環境などが原因だと考えられています。喘息の症状でお困りでしたら、当院へご相談ください。

喘息の原因

喘息の発作は日常生活や環境の変化、アレルゲンによる刺激など、様々な原因が重なって起こります。

  • 運動
  • 風邪、感染症
  • 天気や気圧の変化
  • 過労、ストレス
  • 排気ガス、光化学スモッグ
  • タバコ
  • 花粉
  • ハウスダスト など

喘息の症状

  • たん
  • 息苦しさ・息切れ
  • 喘鳴(呼吸時にゼーゼー、ヒューヒュー鳴る)
  • 胸の痛み など

喘息の発作は夜間~早朝にかけて起こりやすく、発作で夜中に目覚めてしまうこともあります。また、気温差が激しい時や天気が変わりやすい日にも症状が出やすいと言われています。

喘息の重症度分類

重症度   軽症間欠型 軽症持続型 中等症持続型 重症持続型
症状の
特徴
頻度 週1回未満 週1回以上だが
毎日ではない
毎日 毎日
強度 軽度で短い 月1回以上
日常生活や睡眠が
妨げられる
週1回以上
日常生活や睡眠が
妨げられる
日常生活
しばしば増悪 しばしば増悪
夜間症状 月に2回未満 月に2回以上 週1回以上 しばしば
PEF
FEV1
%FEV1
%PEF
80%以上 80%以上 60%以上
80%未満
60%未満
変動 20%未満 20~30% 30%を超える 30%を超える

PEF(ピークフロー値)

基準値は、性別・身長・年齢からの標準値(PEF予測値)または今まで測定した最も高いピークフロー値(自己最良値)を用います。80%以上が良好な状態です。

FEV1

息を思い切り吸ってできるだけ速く吐き出した時の、最初の1秒間で吐き出した量のことです。喘息の方は値が小さくなる場合が多く、診断や治療効果の評価に有用です。

喘息の治療

長期管理薬

喘息の良好なコントロールを目指し、継続して使用します。気道の炎症を抑える吸入ステロイド薬をはじめ、飲み薬や貼り薬、注射などを併用しながら治療します。

発作治療薬

発作が起きた時は、症状を鎮めることが最優先です。気管支を広げる薬の吸入や、服薬によって様子を見ます。改善が見られない場合や呼吸困難などがある時は、速やかに受診しましょう。

管理目標とコントロール状態の評価

喘息の治療では「健康な人と変わらない日常生活を送ること」を目標に取り組みます。症状の頻度や治療薬の使用回数、検査値などの分類に合わせて適切な治療を行い、目標実現を目指しましょう。

コントロール良好 コントロール不十分 コントロール不良
喘息発作
(日中および夜間)
なし 週1回以上 コントロール不十分の項目が
3つ以上当てはまる
発作治療薬の使用 なし 週1回以上
運動を含む活動制限 なし あり
呼吸機能
(FEV1およびPEF)
予測値あるいは
自己最良値の80%以上
予測値あるいは
自己最良値の80%未満
PEFの日(週)内変動 20%未満※1 20%以上
増悪
(予定外受診、救急受診、入院)
なし 年に1回以上 月に1回以上※2

※1…1日2回測定による日内変動の正常上限は8%である
※2…増悪が月に1回以上あれば他の項目が該当しなくてもコントロール不良と評価する